は行
病原体
植物の病気を起こすものを総じていう。植物では、糸状菌(しじょうきん)、細菌、ウイルスなどがあげられる。
さ行
糸状菌(しじょうきん)
一般にかびと呼ばれる。胞子や菌糸などといった栄養器官を作る。土壌、水中、空気中などいたるところでみられ、20〜30度の間に生育適温を持つものが多い。植物体に傷口がなくても、自然開口部(水孔、気孔など)から侵入することができる。一般的に、光学顕微鏡で観察できる大きさである。
細菌
植物に病気を起こす細菌は主として4属(Psuedomonas, Agrobacterium, Xanthomonas, Clavibacter)が知られる。細菌類では、傷口や自然開口部から侵入する。光学顕微鏡で何とか観察できる大きさである。空気中、水中、土壌中、種子などに存在する。特徴として、植物体に侵入後、爆発的に増加する時期(対数期)までに防除を行わないと手遅れ(効果が全くない)になる場合が多い。
あ行
ウイルス
生きた組織の中でしか、増殖することができない。電子顕微鏡を使わないと観察することができない。接触伝染、昆虫による吸汁、線虫の寄生などにより植物体に侵入する。植物は動物などと違って免疫という生体防御システムを持たないため、未然に感染を防ぐことは非常に難しい。また、果樹などでは、侵入して後も感染したまま病徴が現れない状態(保毒)で苗木を採ると、苗木にも感染しているのでやっかいである。
最近では、トマトなどで特定のウイルスに限って、ウイルスの干渉作用を利用した弱毒ウイルスの接触を行い、病原性ウイルスの感染を防ぐことが実用化されている。
た行
伝染
病原体が植物体に侵入すること。これを一次伝染という。このあと植物体上で増殖した病原体が他の植物体に移っていくことを二次伝染という。伝染するには、接触、風雨、土壌、種子、空気などを介して行われる。伝染した後も発病しないままの状態を保毒するという。
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This site last updated: 27 Nov., 2004
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